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特集 ここが聞きたい―尿路・性器感染症における抗菌薬の使い方
各論⑤ 抗MRSA抗菌薬の使い方
The management of antimicrobial therapy to MRSA
石川 清仁
1
Kiyohito Ishikawa
1
1藤田保健衛生大学腎泌尿器外科
キーワード:
尿路感染症
,
抗MRSA薬
,
TDM
Keyword:
尿路感染症
,
抗MRSA薬
,
TDM
pp.325-331
発行日 2010年4月20日
Published Date 2010/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413102036
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要旨 MRSAの検出は,直ちに抗MRSA薬投与につながるものではなく,臨床経過をみながら保菌・感染のいずれであるかを考え,感染症と判断した場合にのみ抗MRSA薬が使用される。特に泌尿器科領域におけるMRSAは,付着に関する尿路病原性の特性により単純性尿路感染症の起炎菌にはなりえないが,尿路変向後の患者や担癌患者,腎移植後の患者から複雑性尿路感染症や敗血症,術後の創部感染の起炎菌として散見される。治療に関しては,正確な診断のもとに4種類の抗MRSA薬の特徴を理解したうえで適正に使用するべきである。血中濃度モニタリングは全症例で必要となるが,特に腎機能障害患者への投与には注意を払う必要がある。
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