特集 “実践的”抗菌薬の使い方―その本質を理解する
総論:薬剤同士の“同じ部分=類似性”をまとめてその特徴を理解する
【対象微生物でまとめる】
抗MRSA薬
中村 権一
1
1飯塚病院総合診療科
pp.1175-1179
発行日 2013年7月10日
Published Date 2013/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402106881
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ポイント
◎重症MRSA感染症に対する第1選択薬はバンコマイシン(VCM)である.
◎敗血症,肺炎などの重症MRSA感染症に対してVCMを選択する場合は,トラフ値15~20μg/mLに維持する.
◎腎機能の悪化やアレルギーなどでVCMが使用しにくい例,またはVCMに対するMICが2μg/mL以上で治療効果が十分でない例では,リネゾリド,ダプトマイシンなどほかの抗MRSA薬を検討する.
◎抗菌薬適正使用の名目で一律に2週間以内に中止すべきではない.個々の症例での臨床判断になるが,体温,白血球数,CRP値ではなく,ガイドラインなどで推奨されている治療期間を参考にする.
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