画像診断
IgG4関連疾患が疑われた両側傍腎盂腫瘤
田沼 康
1
,
羽廣 敦也
2
,
岡本 知士
3
1社会福祉法人北海道社会事業協会函館病院泌尿器科
2社会福祉法人北海道社会事業協会函館病院内科
3岡本ひ尿器科医院
キーワード:
後腹膜腫瘍
,
自己免疫疾患
Keyword:
後腹膜腫瘍
,
自己免疫疾患
pp.260-262
発行日 2010年3月20日
Published Date 2010/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413101922
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
患 者 78歳,男性。
主 訴 CT上の異常影。
既往歴・家族歴 47歳時に脊髄損傷(Th11-L1),脊椎固定術。以後,自己導尿で排尿管理中。
現病歴 2007年5月に施行した尿路評価目的のCT上,左傍腎盂に径55mm大,単純で等吸収域を示す辺縁不整な腫瘤影を認めた(図1)。
入院時検査所見 血液生化学検査および検尿では異常所見を認めず,血清soluble IL-2 receptor値は軽度高値(720U/ml,基準値:190~650U/ml),自排尿細胞診はclass Ⅱであった。
画像所見 IVPでは,水腎症や陰影欠損などの異常所見を認めず,またMRIでは,CT所見に一致して左腎門部を占拠する腫瘤あり,また脂肪成分や水腎症を認めなかった(図2)。胸部CTに著変なく,クエン酸ガリウム(67Ga-citrate)シンチグラフィーでは,腫瘤に一致して軽度の異常集積を認めた。
Copyright © 2010, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.