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特集 泌尿器科の癌薬物療法―ここが聞きたい
腎癌―分子標的治療薬時代のサイトカイン療法の役割
Cytokine based immunotherapy for advanced kidney cancer in the era of molecularly targeted agents
岸田 健
1
,
矢尾 正祐
2
Takeshi Kishida
1
,
Masahiro Yao
2
1神奈川県立がんセンター泌尿器科
2横浜市立大学附属病院泌尿器科
キーワード:
腎癌
,
分子標的薬
,
サイトカイン療法
Keyword:
腎癌
,
分子標的薬
,
サイトカイン療法
pp.301-309
発行日 2009年4月20日
Published Date 2009/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413101734
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要旨 分子標的薬は大規模臨床試験という質の高いエビデンスを基にその有用性が評価されており,EBMの考えに基づけばサイトカイン療法に対する優位性はゆるぎないもののように思われる。しかしながら,EBMの本質は多種多様な患者に合わせてエビデンスを取捨選択し適応していくものであり,数少ないながらもCR(complete response)症例が得られるサイトカイン療法を否定するものではない。今後はサイトカイン療法と分子標的療法の適応を選別するための効果予想因子,つまりバイオマーカーの同定により,個々の治療の奏効性を高めるとともに,両者の交替療法,併用療法などを試みることによって個々の患者に合わせたきめ細かい治療の選択が求められ,その中でサイトカイン療法の役割は維持されていくと予想される。
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