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特集 進行性腎癌に対する分子標的治療薬・薬剤選択ガイド
Non-clear cell RCCに対する分子標的治療;発癌機構から導かれる個別化医療
Molecular target therapy for non-clear cell RCC:biological insight will lead to individualized therapy
岸田 健
1
Takeshi Kishida
1
1神奈川県立がんセンター泌尿器科
キーワード:
non-clear cell RCC
,
分子標的薬
,
個別化医療
Keyword:
non-clear cell RCC
,
分子標的薬
,
個別化医療
pp.59-67
発行日 2012年1月20日
Published Date 2012/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413102593
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要旨 腎細胞癌に対する分子標的薬はclear cell RCCの発癌メカニズムの研究から発展したものであり,異なる発症機序を持つ各種non-clear cell RCCに対しては異なる治療が適応されるべきと考えられる。ところがnon-clear cell RCCの発癌シグナルはclear cell RCCのシグナルと細胞内でリンクしていることが解明され,さらに実際の臨床においてもclear cell RCCを対象にした分子標的薬がnon-clear cell RCCに対しても有効であるというデータが報告されつつある。従来のサイトカイン療法はclear cell RCCに対してのみ有効でありnon-clear cell RCCでの有効性は極めて低かったため,分子標的薬はnon-clear cell RCCにおいてより大きい恩恵をもたらすといえる。腎細胞癌に対する組織型別の個別化医療を可能にし得る分子標的薬治療について最近の知見を基に解説する。
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