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特集 泌尿器科の癌薬物療法―ここが聞きたい
腎癌―分子標的治療薬の登場によりサイトカイン治療の役割は変化するか?
Is the role of cytokine therapy for advanced renal cell carcinoma influenced by the emergence of molecular targeting agents?
中川 昌之
1
Masayuki Nakagawa
1
1鹿児島大学大学院医歯学総合研究科泌尿器科学分野
キーワード:
進行性腎細胞癌
,
サイトカイン療法
,
分子標的治療薬
Keyword:
進行性腎細胞癌
,
サイトカイン療法
,
分子標的治療薬
pp.295-299
発行日 2009年4月20日
Published Date 2009/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413101733
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要旨 進行性腎細胞癌に対しては,従来インターフェロン(IFN)やインターロイキン-2(IL-2)などのサイトカイン療法が第一選択であった。しかしその奏効率は15~20%であった。2007年4月より分子標的治療薬のsorafenibが保険承認され,今後1,2年以内に複数の分子標的治療薬が使用できるものと思われる。これまでIFNと分子標的治療薬の併用や比較試験が実施され,bevacizumabなどとの組み合わせにより良好な治療成績が報告されている。分子標的治療薬は非常に期待されているが,副作用は多様で重篤なものもある。一方,IFNは安価で副作用は小さい。現時点でサイトカイン療法は進行性腎細胞癌の治療選択肢として有用と考える。
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