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特集 分子標的薬時代開幕5年目を迎えた進行腎癌の治療戦略の現状と展望
分子標的薬+手術のcombination治療戦略
Integration of surgery and targeted therapy in the treatment of metastatic renal cell carcinoma
近藤 恒徳
1
Tsunenori Kondo
1
1東京女子医科大学泌尿器科
キーワード:
腎細胞癌
,
分子標的治療薬
,
手術療法
Keyword:
腎細胞癌
,
分子標的治療薬
,
手術療法
pp.35-42
発行日 2013年1月20日
Published Date 2013/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413102996
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要旨 転移性腎癌症例に対しては,免疫療法の時代より原発巣摘除(cytoreductive nephrectomy:CN)や転移巣摘除などの手術療法が推奨されている。分子標的薬により高い奏効率が得られる時代となったが,やはり予後延長効果は6か月程度と大きくはない。そのメリットを最大限に生かすには,免疫療法時代に確立した手術療法をうまく組み合わせていくことではないかと考えている。CNや転移巣切除も後向き研究の結果のみであるが,分子標的薬の時代でも重要な治療オプションであることが示されている。術前分子標的治療を行うということも1つの方法になる可能性はあるが,いまのところその意義は明らかとなっていない。ただ分子標的薬による全身治療を漫然と行うのではなく,常に手術療法の可能性やタイミングを念頭に置きながら薬物治療を行うことが重要であると思われる。
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