小さな工夫
固定糸で腹壁を牽引しながら穿刺する経皮的膀胱瘻造設術
野瀬 清孝
1
,
蓮井 良浩
1
1宮崎大学医学部泌尿器科
pp.276-277
発行日 2009年3月20日
Published Date 2009/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413101678
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経皮的膀胱瘻を造設するとき,膀胱に十分尿が貯留していて簡単そうにみえても腹壁が大きく陥凹し,穿刺が困難であったり,ときに膀胱後壁を損傷したりすることがある。先に固定糸で腹壁を牽引すると腹壁がまったく陥凹せず,穿刺針が膀胱後壁との距離を保ったまま膀胱腔に入るので穿刺がより安全,容易である。
開腹術では膀胱を支持糸で吊り上げる方法1)や,内視鏡下手術では固定糸を牽引しながらポートを挿入する方法があるなど,容易に思いつくので実行されている先生方も多いと思われるが,意外に成書では書かれていないので紹介する。
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