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特集 泌尿器科医のための内分泌学ことはじめ
エストロゲン受容体作用機構
Action of estrogen receptor
生水 真紀夫
1
,
碓井 宏和
1
Makio Shozu
1
,
Hirokazu Usui
1
1千葉大学大学院医学研究院生殖機能病態学
キーワード:
エストロゲン受容体
,
活性化
,
選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERMs)
Keyword:
エストロゲン受容体
,
活性化
,
選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERMs)
pp.131-136
発行日 2009年2月20日
Published Date 2009/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413101652
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要旨 エストロゲンの作用には,genomic actionとnon-genomic actionの2つがある。前者は,エストロゲンが細胞質内でエストロゲン受容体と結合した後,DNAに結合して転写を亢進させるもので,タンパク合成を介するため作用の発揮に数時間を要する。後者は,膜型受容体にエストロゲンが結合した後,MAPKなどのシグナル伝達系を活性化させて数秒から数分で作用を発揮するものである。SERMs(selective estrogen receptor modulators)は,エストロゲン受容体に結合して作用を発揮するが,エストロゲンとの立体構造の違いから,エストロゲンとは異なる作用スペクトラムを示す。治療効果の増強と副作用の軽減を目指し,さまざまなSERMsが開発されている。
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