小さな工夫
ストーマ造設術後のボディーイメージのためのフィギュアモデル
小野 芳啓
1
,
鈴木 和浩
1
1群馬大学医学部泌尿器科
pp.847
発行日 2003年9月20日
Published Date 2003/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413100973
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泌尿器科において回腸導管は依然として代表的な尿路変向術の一つであり,術前からストーマ設置後のボディーイメージを持ちストーマケアに対する学習を始めることは,患者自身が受ける治療の理解に不可欠である。術前と術後のボディーイメージのミスマッチからストーマの受容に抵抗感を抱くという可能性をなくすことができ,また術後の装具交換の手技とストーマケアの自己診断の早期習得,ひいては患者の不安の解消と自信につながり,より良い社会復帰の役に立つと考えている。
当院泌尿器科病棟では看護師スタッフと協力し,具体的な説明写真を盛り込んだ患者用クリニカルパスを作成し,より良い理解が得られるように努めている。さらに,小さな工夫ながら,ストーマフィギュアモデルを作成し,ストーマ造設後のボディーイメージの一助としている。これらの実際の成果を看護師スタッフにより第16回群馬ストーマリハビリ研究会においてささやかながら発表させていただいたところ,近隣の施設でも試してみたいとの要望があり,これを機にその作成法と使用法を紹介する。従来からの既成のストーマモデルよりも簡単,軽量,リアルであり,尿路以外のストーマも作成可能である。既に同様の工夫をされている施設もあると思われ,比較参照していただき,より良い方法についてご意見,ご指導いただければ幸いである。
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