学会印象記
第98回米国泌尿器科学会(AUA)印象記
小林 恭
1
1浜松労災病院泌尿器科
pp.848-849
発行日 2003年9月20日
Published Date 2003/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413100974
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2003年の米国泌尿器科学会総会は奇しくもそれに先立つこと1か月,みごとアカデミー賞の最優秀作品賞に輝いた映画「シカゴ」の舞台となったイリノイ州シカゴで,同都市の誇る世界一のコンベンションセンター,McCormick Place/Lakeside Centerを主会場に4月26日から5月2日にかけて開催されました。同じシカゴといっても映画の舞台となったのは70年以上も前の時代のものだったので映画で描かれていた街の面影など見るべくもないだろうと思ってシカゴに乗り込みましたが,空港から地下鉄を乗り継いで街の中心部に入ると,映画の中でも市内を走っていた高架鉄道ループが当時の面影を残したまま木製の枕木をギシギシいわせながら走っていました。シカゴは高層ビルの立ち並ぶ近代都市でしたが,こうした古き良き(?)時代の名残も垣間見ることもでき,映画の舞台となった1920年代からすでに存在し,常に最先端の泌尿器科学をリードしてきたAUAの総会を開催するにふさわしい都市であると感じました。
私自身は2001年のAnaheimに続いて2回目の参加となりましたが,2年前は初参加だったということを差し引いても腹腔鏡下前立腺全摘除術・経会陰式前立腺全摘除術をしのぐインパクトのある知見は見当たらず,折しもイラク戦争・SARS騒動の影響で日本からの参加者が比較的少なかったこともあわせてややさみしいという印象をもちました。
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