特集 前立腺疾患のすべて
Ⅱ 前立腺肥大症
検査法のテクニックとコツ
膀胱頸部硬化症の鑑別
龍宮 克尚
1
,
安田 耕作
1
Katsuhisa Tatsumiya
1
,
Kosaku Yasuda
1
1獨協医科大学越谷病院泌尿器科
pp.73-77
発行日 2003年4月5日
Published Date 2003/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413100830
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1 はじめに
膀胱頸部は内尿道口周囲のことで,この部の狭窄を膀胱頸部硬化症(bladder neck obstruction:BNO)という。BNOは,器質的狭窄と機能的狭窄に分類される。基本的には先天性のものをいい,器質的要素を重視する場合はbladder neck contracture,また機能的な要素を重視する場合は膀胱頸部協調不全(bladder neck dyssynergia)と区別されて報告がなされている。しかし,両者は明確に区別されうるものとは限らないとするものも多いので,本論文では原因不明で膀胱頸部狭窄を示す疾患の代表名をBNOとする。原因が明らかになった場合には「術後の膀胱頸部硬化症」,「神経因性膀胱による膀胱頸部硬化症」と呼ぶこととする。
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