Japanese
English
特集 前立腺生検の最前線
前立腺生検の病理診断―基底細胞の評価と境界病変を中心に
The pathological interpretation of prostate needle biopsy and assessing basal cells
小塚 祐司
1
,
今井 裕
2
,
山中 光規朗
1
,
加藤 裕也
1
,
白石 泰三
1,2
Yuji Kozuka
1
,
Hiroshi Imai
2
,
Mikio Yamanaka
1
,
Hiroya Kato
1
,
Taizo Shiraishi
1,2
1三重大学医学部附属病院病理部
2三重大学医学部附属病院病理学第二講座
キーワード:
基底細胞
,
免疫組織化学染色
,
異型腺管
Keyword:
基底細胞
,
免疫組織化学染色
,
異型腺管
pp.533-539
発行日 2004年6月20日
Published Date 2004/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413100567
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要旨
高分化腺癌の病理診断は,病変が小範囲にとどまる生検検体では時に診断が困難である。良性および境界性病変を,組織構築が癌に類似するために問題となる病変(AAH,篩状腺管過形成,基底細胞過形成性,萎縮腺管,肉芽腫性前立腺炎)と細胞(核)異型の点から癌との鑑別を要する病変(PIN)に大別し解説した。癌では基底細胞が消失しているため,日常の病理診断ではHE染色による弱拡大での組織構築と強拡大での核異型を含めた細胞の観察を基本に,免疫染色による基底細胞の同定を総合して行われる。しかしながら基底細胞の確認は生検標本では限界があり,再生検が必要となる場合があることを理解しておく必要がある。
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