Japanese
English
症例報告
脂腺母斑に基底細胞癌と有棘細胞癌が続発した1例
A case of nevus sebaceus associated with basal cell carcinoma and squamous cell carcinoma
根本 いずみ
1
,
森 啓之
1
,
鈴木 拓
1
,
大西 誉光
1
,
渡辺 晋一
1
Izumi NEMOTO
1
,
Hiroyuki MORI
1
,
Taku SUZUKI
1
,
Takamitsu OHNISHI
1
,
Shinichi WATANABE
1
1帝京大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Teikyo University School of Medicine
キーワード:
脂腺母斑
,
毛囊原基構造
,
基底細胞癌
,
有棘細胞癌
,
免疫組織化学染色
Keyword:
脂腺母斑
,
毛囊原基構造
,
基底細胞癌
,
有棘細胞癌
,
免疫組織化学染色
pp.1113-1116
発行日 2005年10月1日
Published Date 2005/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100311
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
要約
47歳,男性.生下時より左前額部に自覚症状のない脱毛斑が存在し,約5年前より同部に紅色丘疹が出現し,近医の冷凍凝固療法にて脱落したが再発し徐々に増大し,近傍に黒褐色丘疹が出現した.30×25mmの淡紅~淡黄色の不整形の斑に7×7mmの紅色結節と3×2mmの黒色丘疹を伴っていた.紅色結節は扁平に隆起し,半米粒大までの凹凸を有し一部は黄色調で,黒色丘疹の表面は軽度角化性で蝋様光沢を有する.組織学的に,淡紅色斑部では,表皮は肥厚し毛囊原基構造を有し,真皮には孤立散在性に分布する少数の脂腺とアポクリン汗腺を認めた.紅色結節では,異型な有棘細胞様細胞からなる類円形の腫瘍胞巣がみられ,好酸性の角質塊ないし壊死組織を伴っていた.黒色丘疹では一部表皮と連続して真皮上中層に基底細胞様細胞からなる不整形の胞巣が散在し,辺縁は柵状配列を呈していた.
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.