Japanese
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特集 前立腺生検の最前線
異型小腺房増殖(ASAP)の診断学的意義と注意点
Atypical small acinar proliferation(ASAP):Its concept,decision and pitfalls
宮城 洋平
1
,
原田 昌興
1
Yohei Miyagi
1
,
Masaoki Harada
1
1神奈川県立がんセンター臨床研究所腫瘍病理研究室
キーワード:
微小病変
,
異型小腺房増殖(ASAP)
,
再生検
Keyword:
微小病変
,
異型小腺房増殖(ASAP)
,
再生検
pp.541-547
発行日 2004年6月20日
Published Date 2004/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413100568
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要旨
PSA値の測定が頻繁に行われるようになり,前立腺針生検で,1 coreのみに数個の異型腺管が見いだされる微小病変を経験する機会が増えている。これらのなかには,明確に癌と診断できる早期病変,超早期病変に加えて,様々な理由で「癌と確定診断できないものの癌である可能性が否定できない」病変が含まれる。この病変を,異型小腺房増殖(atypical small acinar proliferation;ASAP)としてまとめる概念が提唱されている。ASAPという診断は病理医にとって諸刃の剣である一方,一定の取り扱い基準を持って対処すべき「臨床病理学的」な意味での境界病変を端的に表す言葉として有用である。
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