特集 ここが聞きたい―泌尿器科外来における対処と処方
4.尿路結石
【腎臓(腎)結石】
52.X線透過性の腎結石患者です。アロプリノールとアルカリ化療法剤を投与していますが,尿pHは6で,結石は溶解しません。対処について教えて下さい。
西山 勉
1
,
高橋 公太
1
1新潟大学大学院腎泌尿器病態学分野
pp.186-188
発行日 2005年4月5日
Published Date 2005/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413100260
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
1 診療の概要
X線透過性の腎結石の代表的な成分として尿酸が考えられるので,ここでは尿酸結石を想定して概説する。わが国における尿路結石成分のなかで尿酸結石の占める頻度は5.2%と報告されている1)。40~50歳代を中心とする中年男性に好発する。近年の食生活の欧米化に伴い,尿酸結石も増加しているものと思われる。
尿酸結石の成因として,(1)持続的な酸性尿,(2)尿中尿酸の過剰排泄(高尿酸尿症),(3)尿量減少(濃縮尿)が挙げられる。これらのうち最も重要なものは「持続的な酸性尿」と思われる。
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.