Japanese
English
症例報告
線維肉腫様変化を伴った隆起性皮膚線維肉腫の1例
A case of dermatofibrosarcoma protuberans with fibrosarcomatous change
簗場 広一
1
,
松本 孝治
1
,
延山 嘉眞
1
,
米本 広明
1
,
石地 尚興
1
,
上出 良一
1
,
新村 眞人
1
Koichi YANABA
1
,
Koji MATSUMOTO
1
,
Yoshimasa NOBEYAMA
1
,
Hiroaki YONEMOTO
1
,
Takaoki ISHIJI
1
,
Ryouichi KAMIDE
1
,
Michihito NIIMURA
1
1東京慈恵会医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, The Jikei University School of Medicine
キーワード:
隆起性皮膚線維肉腫
,
線維肉腫
,
CD34
Keyword:
隆起性皮膚線維肉腫
,
線維肉腫
,
CD34
pp.880-882
発行日 2002年9月1日
Published Date 2002/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412904098
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47歳,男性.約5年前より下腹部に存在した紅色の小腫瘍が3か月前より急速に増大してきた.初診時,下腹部正中に有茎性広基性紅色腫瘤を認めた.生検にて隆起性皮膚線維肉腫(dermatofibrosarcoma protuberans;DFSP)を考え腫瘍切除術を行った.組織学的にはstoriform patternがみられる典型的なDFSPの組織像を呈するが,一部にherringbone patternを示す線維肉腫様の変化がみられた.CD34染色にて前者は陽性であり,後者は陰性であった.線維肉腫様変化を伴ったDFSPと診断した.このような症例は通常のDFSPに比べ遠隔転移することが多く予後が悪い.したがって,術後の腫瘍の局所再発,遠隔転移に注意して経過を観察する必要があると考えられる.
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