Japanese
English
症例報告
巨大な有茎性腫瘤を呈した隆起性皮膚線維肉腫の1例
A case of huge and pedunculated dermatofibrosarcoma protuberance
大橋 苑子
1
,
爲政 大幾
1
,
大澤 学
1
,
太田 馨
1
,
岡本 祐之
1
Sonoko OHASHI
1
,
Taiki ISEI
1
,
Manabu OSAWA
1
,
Kaoru OTA
1
,
Hiroyuki OKAMOTO
1
1関西医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Kansai Medical University, Osaka, Japan
キーワード:
隆起性皮膚線維肉腫
,
有茎性
,
storiform pattern
,
CD34
Keyword:
隆起性皮膚線維肉腫
,
有茎性
,
storiform pattern
,
CD34
pp.713-718
発行日 2013年8月1日
Published Date 2013/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103745
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要約 53歳,男性.半年前に右大腿を打撲し,血豆様の腫瘤が出現し徐々に増大してきた.約1か月前から急激に増大し出血するようになった.右腸骨部に下床との可動性が良好な12×10×6cmの巨大な有茎性腫瘤を認め,表面は潰瘍化し出血と膿を伴っていた.生検病理組織像では,クロマチンに富んだ長円形の核を有する紡錘形腫瘍細胞がstoriform patternを呈しながら密に増生していた.これらの細胞は免疫組織染色ではCD34陽性であった.未治療の2型糖尿病があったため,術前に血糖コントロールを行いながら,Mohs’ pasteにより腫瘤の感染と出血のコントロールを図った.初診から2か月後,全身麻酔下に腫瘍切除術と分層植皮術を行った.腫瘍の筋膜,筋層への浸潤はみられなかった.隆起性皮膚線維肉腫は半球状の腫瘤を呈することが多く,有茎性となることは稀である.
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