Japanese
English
症例報告
線維肉腫組織像を伴った隆起性皮膚線維肉腫の1例
A case of dermatofibrosarcoma protuberans with fibrosarcomatous change
甲田 とも
1
,
市川 尚子
1
,
松井 はるか
1
,
河原 由恵
1
,
菅原 信
2
Tomo KOHTA
1
,
Naoko ICHIKAWA
1
,
Haruka MATSUI
1
,
Yoshie KAWAHARA
1
,
Makoto SUGAWARA
2
1けいゆう病院皮膚科
2菅原皮膚科クリニック
1Department of Dermatology,Keiyu Hospital,Yokohama,Japan
2Sugawara Hifuka Clinic,Yokohama,Japan
キーワード:
隆起性皮膚線維肉腫
,
線維肉腫組織像
Keyword:
隆起性皮膚線維肉腫
,
線維肉腫組織像
pp.589-592
発行日 2009年7月1日
Published Date 2009/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102368
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要約 58歳,男性.5年前より右大腿腫瘍が存在し,半年前より急速に隆起してきた.5cm大の弾性硬結節上に易出血性で壊死組織を伴う8cm大の結節を認めた.病理組織所見では,元来存在した5cm大の結節は大部分で紡錘形細胞がstoriform patternに増殖し,CD34陽性であった.外方に突出した8cm大の結節は細胞密度が高く,異型性を有する紡錘形細胞が錯綜あるいはherring bone patternをとって増殖し,CD34陰性であった.線維肉腫組織像を伴った隆起性皮膚線維肉腫と診断した.リンパ節および遠隔転移は認めておらず,経過観察中である.本邦過去25年間の報告症例を比較検討したところ,隆起性皮膚線維肉腫の不十分切除などで本症が誘発されるのではなく,元来その性質を有しているため生じるのではないかと考えられた.
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