Japanese
English
症例報告
線維肉腫様変化を伴った隆起性皮膚線維肉腫の1例
A case of dermatofibrosarcoma protuberans with fibrosarcomatous change
福田(茂木) 麻実
1
,
岡田 悦子
1
,
龍﨑 圭一郎
1
,
横山 洋子
2
Asami FUKUDA(MOGI)
1
,
Etsuko OKADA
1
,
Keiichiro RYUZAKI
1
,
Yoko YOKOYAMA
2
1高崎総合医療センター皮膚科
2群馬大学大学院医学系研究科皮膚科
1Division of Dermatology, National Hospital Organization Takasaki General Medical Center, Takakaki, Japan
2Department of Dermatology, Gunma University Graduate School of Medicine, Maebashi, Japan
キーワード:
隆起性皮膚線維肉腫
,
線維肉腫様変化
,
COL1A1-PDGFβ融合遺伝子
Keyword:
隆起性皮膚線維肉腫
,
線維肉腫様変化
,
COL1A1-PDGFβ融合遺伝子
pp.531-536
発行日 2018年6月1日
Published Date 2018/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205463
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要約 52歳,男性.27歳時に前胸部腫瘤を切除され,その後同部位に2度局所再発を繰り返し,今回3度目の再発をした腫瘤に対し切除術を行った.病理組織学的に,腫大する核を有する紡錘形細胞が花むしろ状に浸潤増殖したCD34強陽性の部分と,魚骨様形態を呈し,核分裂像は10個以上/10HPF認められ,CD34発現が減弱した線維肉腫様変化を伴った部分が混在していた.腫瘍組織のRT-PCR法によりCOL1A1-PDGFβ融合遺伝子を検出したことなどより,線維肉腫様変化を伴った隆起性皮膚線維肉腫と診断した.隆起性皮膚線維肉腫は中間性悪性度を示すが,線維肉腫様変化を伴うものでは局所再発や遠隔転移を生じやすいことが報告されている.線維肉腫様変化を伴う例では,通常型より悪性度が高いことを認識し,長期間にわたって慎重に経過を観察することが推奨される.
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