Japanese
English
症例報告
血管浮腫のみられたアスピリン不耐症の1例
A case of aspirin intolerance developing angioedema
川口 博史
1
,
小野田 雅仁
1
,
竹下 芳裕
1
,
高橋 生世
1
,
池澤 善郎
1
Hiroshi KAWAGUCHI
1
,
Masahito ONODA
1
,
Yoshihiro TAKESHITA
1
,
Ikuyo TAKAHASHI
1
,
Zenro IKEZAWA
1
1横浜市立大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Yokohama City University School of Medicine
キーワード:
アスピリン不耐症
,
眼瞼浮腫
Keyword:
アスピリン不耐症
,
眼瞼浮腫
pp.617-619
発行日 2002年7月1日
Published Date 2002/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412904029
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主に眼瞼に血管浮腫のみられたアスピリン不耐症を経験した.症例は27歳の女性で,軽症のアトピー性皮膚炎があり,幼少児期より蕁麻疹が出現していたが,特に鎮痛薬を飲むと眼瞼,口唇が腫脹し,呼吸苦が出現していた.入院のうえアスピリンや他の酸性NSAIDsを用いてプリックテストを施行したがすべて陰性であった.アスピリンの内服テストは,常用量の1/5である100mgを内服後約1時間で結膜の充血,眼瞼の腫脹,膨疹が認められ始め陽性と考えた.ジクロフェナクとメフェナム酸は1回常用量の内服で陽性反応は認められなかった.アスピリン不耐症の中で眼瞼の血管浮腫は比較的稀と思われるが,眼瞼のみに症状のみられる理由は明らかになっていない.他の酸性NSAIDsと交叉反応しない点など,従来のアスピリン不耐症とは機序が異なっている可能性がある.
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