Japanese
English
症例報告
ステロイドパルス療法で救命しえた中毒性表皮壊死症型薬疹の1例
A case of TEN type drug eruption successfully treated with steroid pulse therapy
浅古 佳子
1
,
和田 秀文
1
,
高倉 桃子
1
,
杉田 泰之
1
,
相原 道子
1
,
岡澤 ひろみ
2
,
川口 とし子
2
,
池澤 善郎
1
Yoshiko ASAKO
1
,
Hidefumi WADA
1
,
Momoko TAKAKURA
1
,
Yasuyuki SUGITA
1
,
Michiko AIHARA
1
,
Hiromi OKAZAWA
2
,
Toshiko KAWAGUCHI
2
,
Zenro IKEZAWA
1
1横浜市立大学医学部皮膚科学教室
2横浜南共済病院皮膚科
1Department of Dermatology, Yokohama City University School of Medicine
2Department of Dermatology, Yokohama Minami Kyousai Hospital
キーワード:
中毒性表皮壊死症(TEN)
,
ステロイドパルス療法
,
サイトカイン
Keyword:
中毒性表皮壊死症(TEN)
,
ステロイドパルス療法
,
サイトカイン
pp.613-616
発行日 2002年7月1日
Published Date 2002/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412904028
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17歳,男性.感冒症状が出現したため,市販の感冒薬パブロンS錠®を内服したところ皮疹が出現.前医にてTENと診断され,リン酸ベタメタゾン16mgの投与により皮疹は一時改善したが,ステロイド減量により急速に再燃,悪化したため当科に転院した.転院時,表皮剥離性病変が全体表面積の約70%にも及ぶ広範囲な致死性TENの症例であり,直ちに実施されたステロイドパルス療法により,病勢の急速進展を抑え救命することができた.その後に実施されたDLSTでパブロンS錠®とその成分であるアセトアミノフェンが陽性であった.また入院当初血清IL-6やIL-8の高値が認められたが,症状の軽快とともに低下した.
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