Japanese
English
症例報告
アスピリン不耐症の3例
Three cases of aspirin intolerance
山田 美奈
1
,
石黒 直子
1
,
川上 理子
1
,
川島 眞
1
Mina YAMADA
1
,
Naoko ISHIGURO
1
,
Michiko KAWAKAMI
1
,
Makoto KAWASHIMA
1
1東京女子医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Tokyo Women's Medical College
キーワード:
アスピリン不耐症
,
酸性非ステロイド性消炎鎮痛剤
,
食品添加物
Keyword:
アスピリン不耐症
,
酸性非ステロイド性消炎鎮痛剤
,
食品添加物
pp.505-508
発行日 1998年6月1日
Published Date 1998/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902575
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アスピリン不耐症の3例を報告した.症例1は40歳,男性.症例2は28歳,男性.症例1,2ともに中毒疹様の小紅斑が長期間持続し,アスピリン内服テスト陽性で,アスピリン不耐症と診断した.サリチル酸を含む食物の制限で経過良好である.症例3は20歳,女性.グレープフルーツの摂食,市販の頭痛薬(酸性非ステロイド性消炎鎮痛剤)の内服で蕁麻疹が出現し,アスピリン内服テスト陽性であった.本症でみられる皮疹の多くは蕁麻疹であるが,小紅斑の多発例もみられており,食物中に天然に,または添加物として含まれているサリチル酸およびその他の食品添加物の制限が有効である.長期間持続する中毒疹様の小紅斑の多発例をみた場合にはアスピリン不耐症を考える必要があると思われた.
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