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特集 最近のトピックス2008 Clinical Dermatology 2008
4. 皮膚疾患治療のポイント
円形脱毛症のステロイドパルス療法
Steroid pulse therapy for alopecia areata
乾 重樹
1
,
中島 武之
1
,
板見 智
1
Shigeki INUI
1
,
Takeshi NAKAJIMA
1
,
Satoshi ITAMI
1
1大阪大学大学院医学系研究科皮膚・毛髪再生医学(アデランス)寄附講座
1Department of Regenerative Dermatology, Osaka University Graduate School of Medicine, Suita, Japan
キーワード:
円形脱毛症
,
ステロイドパルス療法
,
副腎皮質ステロイドホルモン
,
メチルプレドニゾロン
Keyword:
円形脱毛症
,
ステロイドパルス療法
,
副腎皮質ステロイドホルモン
,
メチルプレドニゾロン
pp.109-112
発行日 2008年4月10日
Published Date 2008/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101955
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要約 1999年8月から2006年6月にステロイドパルス療法を行った重症型円形脱毛症139例を解析した.改善度を著効(脱毛面積の75%以上で硬毛発毛),有効(同50%以上),無効(同50%未満)とすると,全体で著効率47.5%,有効率59.0%であった.発症から6か月以上経過した症例では著効率15.8%,有効率31.6%であったが,6か月以内の治療例では著効率59.4%,有効率69.3%で早期治療の重要性が示唆された.6か月以内の治療例の著効率は,治療時の脱毛面積が50%未満では88.0%ときわめて有効であったのに対して,6か月以上の経過例での著効率はそれぞれ15.4%で有意差が認められた.以上より,発症から6か月以内で,かつ脱毛面積が50%以下の段階での治療開始が最も推奨される.
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