Japanese
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症例報告
全身性エリテマトーデス,Sjögren症候群に合併した多発性皮膚線維腫の1例
A case of multiple dermatofibroma associated with systemic lupus erythematosus and Sjögren syndrome
太田 美和
1
,
笹尾 ゆき
1
,
岩原 邦夫
1
Miwa OTA
1
,
Yuki SASAO
1
,
Kunio IWAHARA
1
1江東病院皮膚科
1Division of Dermatology,Koutou Hospital,Tokyo,Japan
キーワード:
多発性皮膚線維腫
,
皮膚線維腫
,
全身性エリテマトーデス
,
Sjögren症候群
Keyword:
多発性皮膚線維腫
,
皮膚線維腫
,
全身性エリテマトーデス
,
Sjögren症候群
pp.311-313
発行日 2011年4月1日
Published Date 2011/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102858
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要約 56歳,女性.36歳時に大腸癌,51歳時に子宮癌の既往あり.34歳時全身性エリテマトーデス(systemic lupus erytlematosus:SLE),Sjögren症候群と診断され,現在プレドニゾロン32.5mg/日内服するも,症状は安定せず入退院を繰り返していた.約10年前より四肢,体幹に自覚症状を欠く褐色の結節が多発した.消失することなく,増加傾向にあり当科を受診した.初診時,径3~7mm大の褐色の弾性硬の結節が体幹,四肢を中心に計32個存在した.掻痒,圧痛などの自覚症状はなかった.皮膚病理組織像では真皮浅層から中層にかけて腫瘍塊が存在し,腫瘍を構成する細胞は紡錘形の核を持ち,異型性のない線維芽細胞で膠原線維の増生があった.典型的な皮膚線維腫の組織像であった.以上よりSLE,Sjögren症候群に合併した多発性皮膚線維腫と診断した.SLEとSjögren症候群の合併症例に多発性皮膚線維腫を伴った症例は稀であり,本邦2例目である.
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