Japanese
English
症例報告
健康な成人男性に発生した多発性皮膚線維腫の1例
A case of multiple dermatofibromas in a healthy adult male
若林 祐次郎
1,2
,
小俣 渡
1
,
中野 倫代
2
,
外川 八英
2
,
松江 弘之
2
Yujiro WAKABAYASHI
1,2
,
Wataru OMATA
1
,
Michiyo NAKANO
2
,
Yae TOGAWA
2
,
Hiroyuki MATSUE
2
1総合病院国保旭中央病院皮膚科
2千葉大学大学院医学研究院皮膚科学
1Division of Dermatology, Asahi General Hospital, Asahi, Japan
2Department of Dermatology, Graduate School of Medicine, Chiba University, Chiba, Japan
キーワード:
多発性皮膚線維腫
,
自己免疫疾患
Keyword:
多発性皮膚線維腫
,
自己免疫疾患
pp.711-715
発行日 2019年8月1日
Published Date 2019/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205822
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 52歳,男性.初診6か月前より体幹,下肢に褐色小結節が出現し,増数したため当科を受診した.初診時,体幹,下肢に3〜5mm大のドーム状に隆起する褐色小結節が計16個散在していた.組織学的には真皮浅層から中層にかけて膠原線維と線維芽細胞様の紡錘形細胞が錯綜しており,CD34陰性であったことから多発性皮膚線維腫と診断した.多発性皮膚線維腫には自己免疫疾患の合併例が多いが,自験例では抗核抗体,抗dsDNA抗体,抗SS-A抗体,抗SS-B抗体が陰性,免疫グロブリンも正常値であり,明らかな基礎疾患を認めなかった.複数の皮膚線維腫を見た場合には,免疫学的異常の検索を含めた精査を進める必要があると考える.
Copyright © 2019, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.