Japanese
English
症例報告
インスリン依存性糖尿病に合併した色素性痒疹の1例
A case of prurigo pigmentosa with insulin dependent diabetes mellitus
佐藤 良博
1
,
山本 卓
1
,
伊崎 誠一
1
,
北村 啓次郎
1
Yoshihiro SATO
1
,
Takashi YAMAMOTO
1
,
Seiicii IZAKI
1
,
Keijiro KITAMURA
1
1埼玉医科大学総合医療センター皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Saitama Medical Center
キーワード:
色素性痒疹
,
インスリン依存性糖尿病
,
ケトーシス
Keyword:
色素性痒疹
,
インスリン依存性糖尿病
,
ケトーシス
pp.608-610
発行日 1999年7月1日
Published Date 1999/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902946
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18歳女性に発症した色素性痒疹について報告した.初診約10日前より後頸部,前胸部および背部に瘙痒を伴う網目状に配列する紅色丘疹と色素沈着が出現した.皮疹出現の数日前より口渇,多飲,多尿が認められ,当院内科にて高血糖,尿中ケトン体陽性,尿中C-ペプチド低下によりインスリン依存性糖尿病と診断された.皮疹部位の病理組織像は基底層の軽度の液状変性と真皮血管周囲の小円形細胞浸潤を示した.過去に報告された糖尿病に合併した色素性痒疹11例中8例がインスリン依存性糖尿病に伴うものであり,6例がケトーシスを示していた.平均年齢は23.9歳であり,男女比は約1:1であった.インスリンを用いた治療により血糖は改善し,それと共に皮疹も改善したものが7例であった.
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