Japanese
English
症例報告
アミノグリコシド系抗生剤とジブカインによる接触皮膚炎患者に生じた接触皮膚炎症候群とアミカシン疹
Amikacin rash and contact dermatitis syndrome in patient with contact dermatitis induced by aminoglycosidal antibiotics and dibucaine HCl
山本 美穂
1
,
大沼 すみ
1
,
武川 るみ
1
,
川口 とし子
1
,
北村 和子
1
,
池澤 善郎
1
Miho YAMAMOTO
1
,
Sumi ONUMA
1
,
Rumi MUKAWA
1
,
Toshiko KAWAGUCHI
1
,
Kazuko KITAMURA
1
,
Zenro IKEZAWA
1
1横浜市立大学医学部附属浦舟病院皮膚科
1Department of Dermatology, Yokohama City University School of Medicine, Urafune Hospital
キーワード:
アミノグリコシド系抗生剤
,
ジブカイン
,
接触皮膚炎
,
接触皮膚炎症候群
,
アミカシン疹
,
交差反応
Keyword:
アミノグリコシド系抗生剤
,
ジブカイン
,
接触皮膚炎
,
接触皮膚炎症候群
,
アミカシン疹
,
交差反応
pp.705-708
発行日 1998年8月1日
Published Date 1998/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902625
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42歳,男性.右下腿,左前腕の虫刺部を掻爬後,市販のマキロン®,キズドライ®,ドルマイコーチ軟膏®およびリンデロンVG軟膏®,ゲンタシン軟膏®を外用し,皮疹が悪化した.硫酸アミカシン200mg点滴投与したところ,翌日より全身に大小の丘疹,水庖を伴うびまん性紅斑が出現した.アミノグリコシド系抗生剤および局麻剤による接触皮膚炎および自家感作性湿疹と診断し,入院後プレドニン®50mg/日内服にて,皮疹は徐々に軽快した.退院後パッチテストを行ったところ,フラジオマイシン,ゲンタマイシン,アミカシンおよび局所麻酔剤のジブカインで陽性であった.したがって,本症例は,市販の外用剤による接触皮膚炎から接触皮膚炎症候群を起こし,さらにその接触アレルゲンであるフラジオマイシンやゲンタマイシンと同系統のアミカシンを点滴投与し交差反応によりびまん性紅斑型薬疹を併発したと考えられた.
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