Japanese
English
症例報告
パッチテストと経口負荷テストが陽性を示したペルーバルサムアレルギー
A case of systemic allergy to balsam of Peru
大沼 すみ
1
,
神宮 きよみ
1
,
武川 るみ
1
,
川口 とし子
1
,
北村 和子
1
,
池澤 善郎
1
Sumi ONUMA
1
,
Kiyomi JINGUU
1
,
Rumi MUKAWA
1
,
Toshiko KAWAGUCHI
1
,
Kazuko KITAMURA
1
,
Zenro IKEZAWA
1
1横浜市立大学医学部附属浦舟病院皮膚科
1Department of Dermatology, Urafune Hospital of Yokohama City University School of Medicine
キーワード:
ペルーバルサム
,
全身性アレルギー
,
パッチテスト
,
経口負荷試験
,
クロモグリク酸ナトリウム
Keyword:
ペルーバルサム
,
全身性アレルギー
,
パッチテスト
,
経口負荷試験
,
クロモグリク酸ナトリウム
pp.119-121
発行日 1998年2月1日
Published Date 1998/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902431
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79歳,男.17年前から体幹,四肢に瘙痒性皮疹あり.パッチテストにてペルーバルサムが陽性.このため,ペルーバルサムの内服負荷試験を行ったところ,体幹,四肢の紅斑,丘疹の悪化を認めた.ペルーバルサムは種々の化粧品,各種食品のフレーバーの他に,油絵の具にも含まれている.自験例も油絵を描くのが趣味で,週1回は必ず油絵の具に触れていたことが判明した.油絵の具との接触を減らし,クロモグリク酸ナトリウムの内服およびペルーバルサム含有食品の除去により,皮疹の軽快を認めた.全身性ペルーバルサムアレルギーの報告は,本邦ではまだ見られないが,欧米では数例の報告が見られる.我々の日常生活に幅広く関与するペルーバルサムのアレルギーについて若干の考察を加えて報告する.
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