Japanese
English
症例報告
ボラギノールN®坐薬中の塩酸ジブカインによる接触皮膚炎の1例
A case of contact dermatitis to dibucaine hydrochloride in Borraginol-N® supposotories
西原 修美
1
Osami NISHIHARA
1
1国立岡山病院皮膚科
1Division of Dermatology, Okayama National Hospital
キーワード:
坐薬
,
塩酸ジブカイン
,
接触皮膚炎
Keyword:
坐薬
,
塩酸ジブカイン
,
接触皮膚炎
pp.867-869
発行日 1994年9月1日
Published Date 1994/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901315
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症例:64歳,男性.初診40日前より疣痔のため約10日間プリザS®軟膏を,さらに30日間毎日ボラギノールN®坐薬を使用していた.4〜5日前より全身にかゆみを生じたため当科を受診した.パッチテストによりボラギノールN®坐薬成分中の塩酸ジブカインによるアレルギー性接触皮膚炎と判明した.外用薬中の塩酸ジブカインによる接触皮膚炎の報告例は7例とわりに少ない.しかしOTC(over-the-counter)の痔疾剤はもとより消毒薬や抗白癬剤にまで塩酸ジブカインは含まれ,多数市販されているので実際にはもっと多いと思われるし,今後も増えて行く可能性がある.外用薬による感作成立が問題になっている現在,医療上大切な局麻剤のOTCへの安易な認可には問題があると考え報告した.
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