Japanese
English
原著
急性痘瘡状苔癬状枇糠疹—パラフィン包埋切片での浸潤細胞の解析
Pityriasis lichenoides et varioliformis acuta : analyses of infiltrating cells using paraffin-embedded sections
高 晶子
1
,
葉狩 良孝
1
,
三原 基之
1
Akiko KO
1
,
Yoshitaka HAGARI
1
,
Motoyuki MIHARA
1
1鳥取大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Faculty of Medicine, Tottori University
キーワード:
急性痘瘡状苔癬状枇糠疹
,
CD 8
,
TCR—γ
,
PCR法
,
単クローン性増殖
Keyword:
急性痘瘡状苔癬状枇糠疹
,
CD 8
,
TCR—γ
,
PCR法
,
単クローン性増殖
pp.985-988
発行日 1997年11月1日
Published Date 1997/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902352
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16歳女性に生じた急性痘瘡状苔癬状枇糠疹例について浸潤細胞につき詳細に検討した.パラフィン切片を用いた免疫組織化学により病変内の浸潤細胞を解析し,浸潤細胞中にMT1陽性細胞(T細胞)を78.8%,CD 8陽性細胞を48.6%認めた.CD 8/MT1は0.671であり,この細胞浸潤はCD 8陽性細胞が優位であった.パラフィン切片より抽出したDNAを用いてPCR法で再構成したTCR—γ遺伝子を増幅することにより,浸潤T細胞の単クローン性増殖が示唆された.これらのデータは,従来の結果と一致するとともに,急性痘瘡状苔癬状枇糠疹がリンパ球増殖性疾患であるという考えを支持した.
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