Japanese
English
症例報告
下顎骨慢性骨髄炎による難治性多発性皮下膿瘍の1例
Refractory multiple subcutaneous abscesses caused by chronic osteomyelitis of the mandible
増田 陽子
1
,
松本 義也
1
,
上田 実
2
,
鳥居 修平
3
Yoko MASUDA
1
,
Yoshinari MATSUMOTO
1
,
Minoru UEDA
2
,
Shuhei TORII
3
1名古屋大学医学部皮膚科学教室
2名古屋大学医学部口腔外科学教室
3名古屋大学医学部形成外科学教室
1Department of Dermatology, Nagoya University School of Medicine
2Department of Oral Surgery, Nagoya University School of Medicine
3Department of Plastic Surgery, Nagoya University School of Medicine
キーワード:
下顎骨慢性骨髄炎
,
皮下膿瘍
Keyword:
下顎骨慢性骨髄炎
,
皮下膿瘍
pp.409-411
発行日 1997年5月1日
Published Date 1997/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902210
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70歳男性の下顎骨慢性骨髄炎によると考えた難治性の下顎部多発性皮下膿瘍の1例を報告した.膿汁からの細菌・真菌・抗酸菌培養,さらに組織の真菌培養の結果はすべて陰性であり,膿汁のグラム染色でも菌要素は認められなかった.オルソパントモグラフィーにて,下顎骨骨体部に虫喰い状の透過像が見られ,骨髄炎と診断された.手術時に,骨髄炎の部位と皮下膿瘍とを連絡する多数の瘻孔があり,骨髄炎による皮下膿瘍と考えられた.入院後,下顎骨区域切除術,金属プレートによる顎骨再建術を行い,筋皮弁にて再建術を行った.手術の1年後,再発は認めていない.
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