Japanese
English
今月の症例
タール・ピッチによる皮膚障害の1例
A case of skin affections caused by tar and pitch
宮本 雅人
1,3
,
高橋 一夫
1
,
吉田 貞夫
1
,
長谷 哲男
2
,
中嶋 弘
2
Masato MIYAMOTO
1,3
,
Kazuo TAKAHASHI
1
,
Sadao YOSHIDA
1
,
Tetsuo NAGATANI
2
,
Hiroshi NAKAJIMA
2
1横浜南共済病院皮膚科
2横浜市立大学医学部皮膚科学教室
3国立療養所多磨全生園皮膚科
1Department of Dermatology, Yokohama Minami Kvousai Hospital
2Department of Dermatology, Yokohama City University, School of Medicine
キーワード:
タール・ピッチ皮膚炎
,
タール疣贅
,
タール・ピッチケラトアカントーマ
Keyword:
タール・ピッチ皮膚炎
,
タール疣贅
,
タール・ピッチケラトアカントーマ
pp.406-408
発行日 1997年5月1日
Published Date 1997/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902209
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40歳,男.20歳時からタール・ピッチが充満する弾丸工場で働いていたが,10年経過の30歳ころから露出部に色素沈着,色素脱出,紅斑,疣贅状皮疹などが出現し,漸次増悪してきた.疣贅様皮疹の病理組織学的所見は,三部に錯角化を伴う著しい角質増生,表皮肥厚,表皮突起の延長,基底細胞ないし有棘細胞の軽度の異型性,真皮上層の小円形細胞浸潤などで,前癌状態を思わせた.また,細胞周期に関わるFas, P53,サイクリンD1,cdk 4などの免疫組織化学的所見も前癌状態に矛盾しないものであった.
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