Japanese
English
症例報告
灼熱感と瘙痒を主訴としたらいの1例
A case of leprosy showing itchy eruptions with burning sensation
樋口 由美子
1
,
西山 千秋
2
Yumiko HIGUCHI
1
,
Chiaki NISHIYAMA
2
1本庄総合病院皮膚科
2日本大学練馬光が丘病院皮膚科
1Division of Dermatology, Honjo General Hospital
2Department of Dermatology, Nihon University Nerima Hikarigaoka Hospital
キーワード:
らい
,
ステロイド外用
Keyword:
らい
,
ステロイド外用
pp.1104-1106
発行日 1996年12月1日
Published Date 1996/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902049
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35歳,日系ブラジル人女性のBL型らいの1例を報告した.初診7日前より全身に不整形の紅斑が出現した.初診時,顔面を含む全身に不整形の浸潤性紅斑が多発し,掻破痕を伴っていた.紅斑部には灼熱感と掻痒がみられ,同時に知覚鈍麻もあり,尺骨神経の肥厚も認めた.ツ反は陰性.液性および細胞性免疫は正常範囲内であった.紅斑部の生検では真皮上層から皮下脂肪組織にリンパ球を主とする小円形細胞浸潤に取り囲まれた肉芽腫反応が広汎に認められ,その主体は泡沫状組織球と類上皮細胞であった.また,泡沫状組織球内に多数のらい菌を検出した.治療開始直前,妊娠が判明したため,ステロイド外用のみで経過観察したところ,7ヵ月後には浸潤を伴った紅斑は紅褐色斑ないしは色素沈着となった.
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