Japanese
English
症例報告
活性型ビタミンD3外用と海水浴により著明に改善した小児毛孔性紅色枇糠疹の1例
A case of juvenile pityriasis rubra pilaris improved by topical vitamin D3 and sun bathing
樋口 哲也
1
,
丸山 隆児
1
,
佐藤 貴浩
1
,
片山 一朗
1
,
西岡 清
1
,
宇田川 晃
2
Tetsuya HIGUCHI
1
,
Ryuji MARUYAMA
1
,
Takahiro SATO
1
,
Ichirou KATAYAMA
1
,
Kiyoshi NISHIOKA
1
,
Akira UDAGAWA
2
1東京医科歯科大学医学部皮膚科学教室
2宇田川皮膚科
1Department of Dermatology, Tokyo Medical and Dental University, School of Medicine
2Udagawa Hifuka
キーワード:
毛孔性紅色粃糠疹
,
活性型ビタミンD3
,
紫外線
Keyword:
毛孔性紅色粃糠疹
,
活性型ビタミンD3
,
紫外線
pp.997-999
発行日 1996年11月1日
Published Date 1996/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902021
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症例は8歳,女児.5歳時より,両手掌に角化性局面が出現し,次いで粟粒大角化性丘疹が肘頭,膝蓋部に出現してきた.初診時,前額部,耳介後部,後頸部,背部に枇糠様鱗屑を付着したsalmon pink色の紅色局面を認め,周囲に毛孔一致性角化性紅色丘疹が散在していた.肘頭,膝蓋,手指の関節伸展部にも同様の丘疹が集簇し,手掌,足底にはびまん性の潮紅を伴う角化を認めた.活性型ビタミンD3(1α−24(OH)2D3)軟膏の外用を開始したところ一時皮疹は増悪したが,夏休みにプールを通い,一度海水浴に行った後,皮疹は軽快傾向を認め,外用開始4ヵ月には略治した.活性型ビタミンD3の外用と紫外線が毛孔性紅色粃糠疹の皮疹の改善に有効であることが示唆された.
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