Japanese
English
症例報告
ビタミンA剤内服とステロイド外用剤が有効であった小児の毛孔性紅色粃糠疹
A case of infantile pityriasis rubra pilaris successfully treated with oral vitamin A and topical steroid therapy
杉内 利栄子
1
,
高橋 和宏
2
,
相場 節也
2
Rieko SUGIUCHI
1
,
Kazuhiro TAKAHASHI
2
,
Setsuya AIBA
2
1石巻市立病院皮膚科
2東北大学大学院医学系研究科内科病態学皮膚科学分野
1Department of Dermatology,Ishinomaki Municipal Hospital,Ishinomaki,Japan
2Division of Dermatology,Department of Internal Medicine,Tohoku University Graduate School of Medicine,Sendai,Japan
キーワード:
毛孔性紅色粃糠疹
,
カルシポトリオール軟膏
,
ビタミンA
,
ステロイド外用剤
Keyword:
毛孔性紅色粃糠疹
,
カルシポトリオール軟膏
,
ビタミンA
,
ステロイド外用剤
pp.476-478
発行日 2003年5月1日
Published Date 2003/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101533
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要約
8歳,女児.手足の荒れがひどく近くの皮膚科に通院していたが,改善しないため当科を受診した.両側の手掌,足底,膝にびまん性に角質の肥厚がみられた.膝より生検した病理組織学的所見は角層の肥厚と不全角化,表皮の乳頭腫症を示し,真皮浅層に血管周囲にリンパ球主体の炎症細胞浸潤を示した.臨床所見と併せて毛孔性紅色粃糠疹(PRP)と診断した.カルシポトリオール軟膏(ドボネックス軟膏(R))を1週間外用させたが増悪したため,パルミチン酸レチノール(チョコラA(R),3万単位)内服とdiflorasone diacetate(ジフラール軟膏(R))と10%サリチル酸ワセリン等量混合の外用に切り替えたところ,2週間で皮疹は著明に改善した.その後,この治療開始時に血中ビタミンA濃度が303ng/ml(正常値431~1,041)と軽度低下していることがわかった.
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