Japanese
English
症例報告
化学療法が奏効したメルケル細胞癌の転移例
A case of metastasis of Merkel cell carcinoma successfully treated with chemotherapy
栗村 理恵
1
,
伊藤 治夫
1
,
楠山 法子
1
,
天谷 尚子
1
,
原田 敬之
1
,
尾立 冬樹
2
Rie KURIMURA
1
,
Haruo ITOU
1
,
Noriko KUSUYAMA
1
,
Naoko AMAGAI
1
,
Takashi HARADA
1
,
Fuyuki ORYU
2
1東京女子医科大学附属第二病院皮膚科
2至誠会第二病院皮膚科
1Department of Dermatology, Tokyo Women's Medical College, Daini Hospital
2Division of Dermatology, Shiseikai Daini Hospital
キーワード:
メルケル細胞癌
,
リンパ節転移
,
化学療法
Keyword:
メルケル細胞癌
,
リンパ節転移
,
化学療法
pp.635-637
発行日 1996年7月1日
Published Date 1996/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901931
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50歳,男性の膝蓋に生じたメルケル細胞癌の1例を報告した.右膝蓋に径4cm,表面淡紅色調,弾性硬の皮下結節を認めた.病理組織学的には真皮上層から皮下脂肪織にかけて密に浸潤,増殖する異型性の強い腫瘍細胞を認めた.所属リンパ節に転移を認めた.免疫組織学的検索で腫瘍細胞はneuron-specific-enolase陽性,サイトケラチン陽性であり,電顕的には腫瘍細胞の細胞質に有芯顆粒が認められた.治療としては広範囲切除,所属リンパ節郭清術の外科的療法に加えて,電子線による放射線療法,シスプラチン,エトポシドによる化学療法を併用した.1年10ヵ月経過した現在,局所再発および転移を認めていない.
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