Japanese
English
原著
広範な転移を認めたメルケル細胞癌
Merkel Cell Carcinoma Associated with Wide Spread Metastasis
板村 論子
1
,
三原 一郎
1
,
井上 奈津彦
1
,
原田 鐘春
1
,
新村 眞人
1
,
佐野 全生
2
Ronko ITAMURA
1
,
Ichiro MIHARA
1
,
Natsuhiko INOUE
1
,
Kaneharu HARADA
1
,
Michihito NIIMURA
1
,
Masataka SANO
2
1東京慈恵会医科大学皮膚科学教室
2東京慈恵会医科大学第三内科学教室
1Department of Dermatology, The Jikei University School of Medicine
2The 3rd Department of Internal Medicine, The Jikei University School of Medicine
キーワード:
メルケル細胞癌
,
血清NSE値
,
腫瘍マーカー
,
化学療法
Keyword:
メルケル細胞癌
,
血清NSE値
,
腫瘍マーカー
,
化学療法
pp.1095-1100
発行日 1992年12月1日
Published Date 1992/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900773
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63歳,男性.左下腿に原発し,急速な増大とともに,胸腹部,両側腋窩などに広範な転移を認めたメルケル細胞癌の1例を報告した.放射線療法,化学療法を試み,当初腫瘍の著明な縮小を認めたが,腫瘍の進展をコントロールするまでには至らず,呼吸不全で死の転帰に至った.全経過約3年であった.メルケル細胞癌に対する化学療法の有効性について述べ,本腫瘍に対する標準的化学療法regimenの早急な確立が必要と考えた.また,腫瘍量に相関して血清NSE値の変動を認め,メルケル細胞癌の腫瘍マーカーとして血清NSE値が有用であった.
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