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特集 最近のトピックス1996 Clinical Dermatology 1996
2 皮膚疾患の病態
レチノイン酸レセプター
Retinoic acid receptor
今門 純久
1
Sumihisa IMAKADO
1
1東京大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Faculty of Medicine, University of Tokyo
キーワード:
レチノイド
,
dominant negative
,
multilamellar structure
,
RAR
,
RXR
Keyword:
レチノイド
,
dominant negative
,
multilamellar structure
,
RAR
,
RXR
pp.54-57
発行日 1996年4月15日
Published Date 1996/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901841
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レチノイドのレセプターとしては,all-trans retinoic acidをリガンドとするretinoic acid receptor(RAR)と9-cis retinoic acidをリガンドとするretinoid-X receptor(RXR)が存在する.レチノイン酸レセプターの認識配列としては,5'-GGTCA-3'の塩基配列が5ヌクレオチドをはさんで2回繰り返す配列が典型的とされており(RARE),この配列には,RARとRXRがヘテロな二量体を形成して結合する.皮膚においては,RARα,RARγとRXRαが主に発現しているが,我々は,このように皮膚に存在するレチノイドのレセプターの働きをin vivoの状況で確かめる目的で,正常のRARの機能を妨害する働きを持つdominant negativeなRARの変異体を皮膚に発現したトランスジェニック・マウスを作成した.そのようなマウスの皮膚では,角層のmulti-lamellar structureが形成されないことがわかった.
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