今月の主題 ビタミンをめぐる臨床検査
技術解説
ビタミンAの測定
須原 聡
1
,
金井 正光
1
Akira SUHARA
1
,
Masamitsu KANAI
1
1信州大学医学部臨床検査医学教室
キーワード:
ビタミンA
,
レチノイド
,
HPLC
,
レチノール結合蛋白
Keyword:
ビタミンA
,
レチノイド
,
HPLC
,
レチノール結合蛋白
pp.235-239
発行日 1992年3月15日
Published Date 1992/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901000
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ビタミンA (レチノール)の多彩な生理活性のうち視覚サイクルと生殖機能への関与はレチノールに特異的であるが,より一般的な成長や細胞分化の調節などはレチノールとレチノイン酸に共通の作用である.1970年代後半からの高速液体クロマトグラフィー(HPLC)の進歩はレチノイドの測定に大きな進歩をもたらした.天然のレチノイドのみならず合成レチノイド,各種異性体の測定までも行われている.またレチノイドの制癌作用,分子レベルでのレチノイドの作用機序が明らかになってきており,レチノイドの研究がますます盛んになってきている.本稿では血中レチノイドの測定について解説した.またレチノールの運搬蛋白であるレチノール結合蛋白についても簡略に述べた.
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