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特集 最近のトピックス2012 Clinical Dermatology 2012
4.皮膚疾患治療のポイント
菌状息肉症の薬物治療
Drug therapy for mycosis fungoides
菅谷 誠
1
Makoto SUGAYA
1
1東京大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Faculty of Medicine,University of Tokyo,Tokyo,Japan
キーワード:
インターフェロン
,
レチノイド
,
エトポシド
,
ボリノスタット
,
CCR4
Keyword:
インターフェロン
,
レチノイド
,
エトポシド
,
ボリノスタット
,
CCR4
pp.123-126
発行日 2012年4月10日
Published Date 2012/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103263
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要約 菌状息肉症の治療の基本は紫外線療法に代表されるskin-directed therapyである.治療に抵抗性の場合や腫瘤期・紅皮症の場合,紫外線と薬物療法の併用を検討する.Biological response modifierの代表であるインターフェロンは,IFN-α,IFN-γともに,単独あるいは紫外線との併用で効果を示す.またレチノイドも有効で,本邦では主にエトレチナートが使用されている.単剤化学療法としてはメトトレキサート,低用量エトポシド内服療法などが用いられる.最近認可されたヒストン脱アセチル化酵素阻害薬の1つであるボリノスタットは,腫瘤新生やかゆみの抑制などで一定の効果が期待できるが,本剤を用いた治療後の生命予後や,長期服用や併用療法による副作用については十分なデータが集積されていない.抗体療法の1つとして,抗CCR4抗体の治験が始まっており,有望な結果が得られはじめている.
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