Japanese
English
原著
慶應大学皮膚科における類天疱瘡患者の病型分類とその治療の検討
Classification of clinical types of pemphigoid in the Department of Dermatology, Keio University, and the relationship to the treatments
橋本 隆
1
,
河原 由恵
1
,
西堀 由喜子
1
,
西川 武二
1
Takashi HASHIMOTO
1
,
Yoshie KAWAHARA
1
,
Yukiko NISHIBORI
1
,
Takeji NISHIKAWA
1
1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Keio University School of Medicine
キーワード:
類天疱瘡
,
病型分類
,
治療
,
テトラサイクリン
,
ニコチン酸アミド
Keyword:
類天疱瘡
,
病型分類
,
治療
,
テトラサイクリン
,
ニコチン酸アミド
pp.865-870
発行日 1995年10月1日
Published Date 1995/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901662
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過去5年間に当教室にて経験した39例の類天疱瘡の病型をまとめ,その治療との関係を検討した.内訳は全身性類天疱瘡16例,前脛骨型限局性類天疱瘡3例,狭義の限局性類天疱瘡(皮疹が1ないし2ヵ所に限局)5例,瘢痕性類天疱瘡7例,結節型類天疱瘡3例,その他5例であった.全身性類天疱瘡では副腎皮質ホルモン内服,ミノサイクリン・ニコチン酸アミド併用,ないし両者の併用により重篤な副作用なく全例が軽快した.前脛骨型限局性類天疱瘡ではいずれもミノサイクリン・ニコチン酸アミド併用が著効し,狭義の限局性類天疱瘡ではいずれも無治療ないし副腎皮質ホルモン外用剤のみでコントロール可能であった.結節型類天疱瘡,瘢痕性類天疱瘡はいずれも病変が長期にわたって存在する傾向があり新しい治療法の開発が必要と思われた.今後,類天疱瘡患者,とくに高齢者,基礎疾患を有する場合にはミノサイクリン・ニコチン酸アミド併用内服療法を試みるべきと考えられた.
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