Japanese
English
症例報告
頭部に発生した骨外性骨軟骨腫の1例
A case of extraskeletal osteochondroma of scalp
橋本 裕之
1
,
森内 昭
2
Hiroyuki HASHIMOTO
1
,
Akira MORIUCHI
2
1大分市医師会立アルメイダ病院形成外科
2大分市医師会立アルメイダ病院病理部
1Division of Plastic Surgery, Almeida Hospital
2Division of Pathology, Alnieida Hospital
キーワード:
骨外性骨軟骨腫
,
軟骨化生
,
帽状腱膜
Keyword:
骨外性骨軟骨腫
,
軟骨化生
,
帽状腱膜
pp.647-649
発行日 1995年7月1日
Published Date 1995/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901603
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62歳女性の後頭部の骨外性骨軟骨腫の1例を報告した.画像的に頭蓋骨と連続性のない石灰化を伴う軟部腫瘤であった.組織学的に線維性被膜に被われた成熟した骨梁と脂肪髄からなる腫瘍で,腫瘍底部に軟骨内骨化(軟骨帽)を認めた.骨外性骨軟骨腫は滑膜性軟骨腫症を除けば稀で,四肢以外の本邦報告例は6例であった.発生病理学的に定説はなく,四肢に発生した例では腱鞘と連続性があり,組織学的に成熟硝子様軟骨と石灰化を伴う場合には滑膜組織の軟骨化生により生ずると考えられている.自験例では腱鞘と類似した帽状腱膜が腫瘍直下にあり,それとの癒着および底部の軟骨帽の存在より,発生機序として帽状腱膜の軟骨化生を考えた.
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