Japanese
English
臨床経験
小児の下腿に発生した骨外性軟骨腫の1例
Extraskeletal Chondroma of the Lower Leg in a Child : A Case Report
福山 泰平
1
,
佐藤 啓三
1
,
山崎 京子
1
,
栗原 章
1
,
井口 哲弘
1
,
笠原 孝一
1
,
山本 哲司
2
Taihei Fukuyama
1
1神戸労災病院整形外科
2神戸大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Kobe Rosai Hospital
キーワード:
extraskeletal chondroma
,
骨外性軟骨腫
,
child
,
小児
,
lower leg
,
下腿
Keyword:
extraskeletal chondroma
,
骨外性軟骨腫
,
child
,
小児
,
lower leg
,
下腿
pp.229-232
発行日 2000年2月25日
Published Date 2000/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908383
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抄録:症例は9歳の男児で,左下腿遠位部の腫瘤を主訴に当科を受診した.単純X線像で𦙾・腓骨間に内部に環状の骨化像を有する腫瘍陰影を認めた.CTやMRIなどの所見より,良性軟骨腫瘍を疑い摘出術を行った.腫瘍は𦙾・腓骨の骨膜および骨間膜に接していたが,強い癒着や連続性はなかった.摘出術に加え,圧痕のある𦙾・腓骨の骨膜を可及的に掻爬し,腫瘍に接する骨間膜を切除した.組織学的には成熟した軟骨組織が主体であり,内部に内軟骨性骨化巣を伴っていた.核の異型性や分裂像はなかった.以上の所見より,骨外性軟骨腫と診断した.骨外性軟骨腫は骨外の組織に発生する良性軟骨腫瘍で,過去の報告例では大部分が四肢,特に手指に発生している.われわれの渉猟し得た限りでは271例の報告があり,下腿発生例は自験例を含めて2例と稀であった.術後6カ月の現在,再発はなく経過観察中である.
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