Japanese
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特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1993
III 新しい検査法と診断法
感染症のDNA診断へのPCR法の適用
Application of PCR to the diagnosis of infectious diseases
杉田 泰之
1
Yasuyuki SUGITA
1
1横浜市立大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Yokohama City University School of Medicine
キーワード:
PCR法
,
DNA診断
,
ツツガムシ病
,
カンジダ症
,
らい
Keyword:
PCR法
,
DNA診断
,
ツツガムシ病
,
カンジダ症
,
らい
pp.83-87
発行日 1993年4月15日
Published Date 1993/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900886
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Polymerase chain reaction(PCR)法は遺伝子の画期的な研究法として,遺伝性疾患における変異遺伝子の検出や,感染症における病原体の遺伝子の検出に広く応用されている.筆者らは,皮膚科領域のいくつかの感染症の診断にPCR法の適用を試み,ツツガムシ病の病原体であるRickettsia tsutsugamushiの58—kDa蛋白,Can—dida albicansのaspartate proteinase, Myco—bacterium lepraeの70—kDa蛋白の各々の遺伝子の中に,PCR法による増幅領域を独自に設定した.そしてこれらのPCR法を用い,病原体の菌体やそれぞれの患者の検体から,感度と特異性の高いDNAの検出を確認し,診断に応用できることを示した.このようなPCR法の応用について,プライマーの設定方法を含めて解説するとともに,PCR法の実用性や,適用する際の注意点などについて述べた.
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