Japanese
English
原著
シェーグレン症候群患者における爪郭毛細血管像の画像解析
Image Analysis of Nailfold Capillary Microscopy in Patients with Sjögren Syndrome
大塚 勤
1
,
田村 多絵子
1
,
石川 英一
1
Tsutomu OHTSUKA
1
,
Taeko TAMURA
1
,
Hidekazu ISHIKAWA
1
1群馬大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Gunma University, School of Medicine
キーワード:
毛細血管顕微鏡
,
シェーグレン症候群
,
強皮症
,
レイノー現象
,
画像解析
Keyword:
毛細血管顕微鏡
,
シェーグレン症候群
,
強皮症
,
レイノー現象
,
画像解析
pp.225-230
発行日 1993年3月1日
Published Date 1993/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900830
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原発性シェーグレン症候群患者36例について,正常人,全身性強皮症患者を対照として爪郭毛細血管の尖端部幅,係蹄幅,面積,係蹄長の定量的測定を行い,これら4項目を用いた標準化正準判別分析を行った.その結果,シェーグレン症候群患者は正常像8例,シェーグレン像19例,強皮症像9例の3種の爪郭毛細血管像に分類された.他方,全身性強皮症患者でも10例(18%)にシェーグレン症候群像を認めた.シェーグレン症候群患者の爪郭毛細血管像は,臨床症状のうちレイノー現象および強指症と関連があり,いずれも強皮症像で出現率が高かった.また毛細血管拡張性紅斑とも関連があり,シェーグレン像で出現率が高かった.検査所見では統計的に有意な関連を認めなかった.これらの結果は,爪郭毛細血管像が強皮症様の異常を示す症例では,今後強皮症への移行の有無を経過観察する必要があることを示している.
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