Japanese
English
原著
膠原病患者における爪郭毛細血管像の画像解析—強皮症患者を中心とした検討
Graphic Analysis of Nailfold Capillary in Patients with Collagen Disease, Especially in Those with Systemic Sclerosis
大塚 勤
1
,
石川 英一
1
Tsutomu OHTSUKA
1
,
Hidekazu ISHIKAWA
1
1群馬大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Gunma University School of Medicine
キーワード:
毛細血管顕微鏡
,
強皮症
,
Raynaud現象
Keyword:
毛細血管顕微鏡
,
強皮症
,
Raynaud現象
pp.637-644
発行日 1991年8月1日
Published Date 1991/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900416
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強皮症患者について爪郭毛細血管像の画像解析を行った.強皮症確実例では,正常人に比して皮膚筋炎患者と同様に毛細血管係蹄間隔の延長,毛細血管係蹄の3カ所(輸入脚,輸出脚,尖端部)の拡張と脚間距離の延長が見られた.強皮症疑い例では輸入脚,輸出脚の拡張のみが認められた.他方,全身性エリテマトーデス患者では毛細血管係蹄間隔の延長だけが見られた.これらの変化は,平均値検定で強皮症スコア3〜6の定型群で,また臨床症状のうちRaynaud現象陽性,指尖温度低下などの末梢循環障害ありの群で正常人と比較して有意に顕著であった.さらに,発症後経過年数とともに変化は顕著となる傾向があった.しかし,重症型(タイプ3)と軽症型(タイプ2)との間では他の臨床症状・臓器病変の有無と同様に有意差を認めなかった.
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