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症例報告
全身性エリテマトーデス—シェーグレン症候群オーバーラップ例にみられた末梢および中枢神経症状ならびに当教室でみた類似例について
Peripheral and Central Nerve Involvement in a Patient with Sytemic Lupus Erythematosus/Sjögren Syndrome with Reference to Similar Patients Seen in Our Clinic
割田 昌司
1
,
石川 治
1
,
石川 英一
1
Shouji WARITA
1
,
Osamu ISHIKAWA
1
,
Hidekazu ISHIKAWA
1
1群馬大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Gunma University School of Medicine
キーワード:
全身性エリテマトーデス
,
シェーグレン症候群
,
精神神経症状
Keyword:
全身性エリテマトーデス
,
シェーグレン症候群
,
精神神経症状
pp.463-466
発行日 1993年5月1日
Published Date 1993/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900910
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57歳,女性.1985年12月頃より手指,顔面に自覚症状を欠く紅斑が出現し,全身性エリテマトーデスと診断,4年後シェーグレン症候群の合併が明らかとなった.1991年3月発熱,関節痛とともに両下肢の運動・知覚障害,6月に痙攣発作が現れた.自験例を含め当教室で経験したシェーグレン症候群厚生省診断基準案確実例中,シェーグレン症候群単独12例では精神神経症状を認めた症例はなかった.一方,続発性シェーグレン症候群では47例中3例に精神神経症状が認められ,いずれも全身性エリテマトーデスとのオーバーラップ例であった.文献的にも全身性エリテマトーデスとシェーグレン症候群の精神神経症状は臨床的に区別し難いと指摘されており,シェーグレン症候群の精神神経症状の診断にあたっでは,他の膠原病,特に全身性エリテマトーデスの合併に留意するとともに,長期の経過観察が必要であると思われた.
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