特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1992
II 皮膚疾患の病態
Neuropeptideと皮膚疾患
岸本 三郎
1
,
池田 佳弘
1
Saburo KISHIMOTO
1
,
Yoshihiro IKEDA
1
1京都府立医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Kyoto Prefectural University of Medicine
キーワード:
neuropeptide
,
substance P
,
皮膚疾患
Keyword:
neuropeptide
,
substance P
,
皮膚疾患
pp.67-71
発行日 1992年4月15日
Published Date 1992/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900608
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正常ヒト皮膚に存在しているneuropep—tide(NP)は少なくとも15種類が知られており,主なものはsubstance P(SP),calcitonin-gene—related peptide(CGRP),neuropeptide Y(NPY),および同一遺伝子にコードされているvasoactive intestinal peptide(VIP)とpeptidehistidine isoleucine/methionine(PHI/PHM)である.これらNPの分布と共存を述べ,さらにSPを中心として神経伝達物質としての機能およびその他の機能(即時型アレルギー反応の調節・炎症反応ならびに組織修復の調節・液性および細胞性免疫の調整)についても述べた.皮膚病変におけるNPの検討は,人工および寒冷蕁麻疹,結節性痒疹,アレルギー性接触皮膚炎,アトピー性皮膚炎,尋常性乾癬,糖尿病皮膚,らいやグロムス腫瘍でなされており,それらの結果を記した.
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