Japanese
English
症例報告
エタネルセプトによる紫斑型薬疹の1例
A case of purpura-type drug eruption due to etanercept
田中 純江
1
,
佐藤 良博
1
,
寺木 祐一
1
,
伊崎 誠一
1
Sumie TANAKA
1
,
Yosihiro SATO
1
,
Yuichi TERAKI
1
,
Seiichi IZAKI
1
1埼玉医科大学総合医療センター皮膚科
1Department of Dermatology,Saitama Medical University,Saitama Medical Center,Kawagoe,Japan
キーワード:
エタネルセプト
,
薬疹
,
紫斑
,
感作リンパ球
,
薬剤リンパ球刺激試験
Keyword:
エタネルセプト
,
薬疹
,
紫斑
,
感作リンパ球
,
薬剤リンパ球刺激試験
pp.909-911
発行日 2009年11月1日
Published Date 2009/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102444
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要約 72歳,女性.関節リウマチのため,2008年5月28日よりエタネルセプトの皮下注射を開始した.6月10日,5回目の注射後より両下腿に紫斑がみられた.また,両上腕,腹部,右大腿部の注射部位に一致して淡い紅斑もみられた.病理組織学的には,下腿の紫斑は真皮浅層の血管周囲のリンパ球浸潤と赤血球の血管外漏出によるものであった.皮疹はエタネルセプトの中止により5日ほどで消退し,以後出現しなかった.エタネルセプトに対する薬剤リンパ球刺激試験のSI値は9.1と強陽性であった.エタネルセプトによる紫斑型薬疹と診断し,感作リンパ球が関連する紫斑と考えた.
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